会長挨拶

 本学会は,学校現場で社会科を担当する教員,あるいは社会科指導法を勉強したい,研究したいという教員や学生などを中心とした研究団体です。とくに,社会科の授業は地域教材などをはじめ,自ら教材を開発しなければならないことが少なくありません。私たちは,そのような教材開発も含めて社会科指導法に関する情報の共有化を目指しています。
 現在,学校教育現場の中で,社会科は研究の対象となることが少ない教科ではないでしょうか。問題解決学習も「総合的な学習の時間」に譲っている傾向であり,知識習得型の授業になることが多いように思います。もう一度,社会科の原点に立ち返り,「追究する社会科」「考える社会科」の構築を一歩ずつ進めましょう。社会科の役割は,子どもたちに未来に生きる人間としての資質を身につけさせることです。そうした社会科指導のあり方,社会科教材の開発が本学会の目的となっています。
 本学会は,年2回の先行研究者による講演などを中心とした研究集会と,水戸,県北,県南,県西,鹿行の5箇所で行う実践研究の発表の場である定例研究会が主な活動です。ぜひ,ご一緒に本学会で社会科指導法,教材開発を学んでみませんか。

 

                   社会科教育開発学会会長 中村 雅利